判例と学説の性格の違いを誤解した答案

http://sls.cocolog-nifty.com/buchi/2004/08/index.html#a0001418729

例えば、実行の着手時期が論点である設問を出題した場合、多くの解答パターンは、実行の着手時期に関する学説を列挙し、その中で自分がどの学説をとるか、簡単に理由を述べた上で、選択した学説の基準に基づき当てはめを行い、答案を書いている。(そして、判例も同旨であることを、どこかで付け加えている。)

こうした学説列挙型の答案パターンに、あまり意味があるとは思わない
判例に依拠するか否かは任意の選択の問題ではない
問われているのは、設問の事案が判例が前提とした事案と同一と考えてよいかどうかという、判例の射程範囲に関する正確な理解である。
その時、なおも判例が妥当するのかどうか判断しなければならないし、妥当しないならば、基礎理論に戻った思考が要求される

(書きかけ)